メリットだけではなく注意点もある

個人事業主として独立し、経営が軌道に乗れば法人化を検討する人も出てくるでしょう。個人事業主から法人化することでいろいろなメリットがありますが、何といっても大きいのはビジネスしやすくなるメリットです。個人事業主の場合、取引先に信用してもらうには事業主の行動や結果がすべてです。しかし、法人化してきちんとした経営体制を整えれば、創業者が亡くなっても即廃業になりません。取引先を法人限定にしている企業も結構多いです。法人化すればこのような企業が取引先になる可能性もあり、ビジネスチャンスを広げられます。

そして、節税効果も期待できます。所得税は最高税率が45%で、022年時点で法人税の税率上限は23%強です。税率がほぼ半分に抑制できるので、無駄な税金を支払う必要がなくなります。

ただし、その一方でいくつか注意点もあるため、理解したうえで手続きを進めることが大切です。まず費用がかかる点で、株式会社を設立する場合は登録免許税で15万円かかります。加えて、司法書士に手続きの代行を依頼すれば、報酬として5万円前後が必要です。このように、それなりにまとまった費用が発生します。

また、法人化した場合は社会保険への加入が義務付けられます。個人事業主の場合、雇用する従業員が5名以下なら社会保険への加入は任意です。社会保険は従業員と会社が半分ずつ保険料を支払います。そのため、個人事業主時代よりも保険料のコスト負担が大きくなります。